寝つきが悪い時はどうする?           ~現役精神科医ティー先生のティーブレイク~

明日は仕事。なのにベッドに入ってもなかなか寝付けない…なんてことがあると、とても辛いですよね。今回は「不眠」についてお話しましょう。

眠るための準備

みなさんは眠れないときにどのような対処をしているでしょうか。「眠れるまでベッドにいる」「眠くなるまでベッドでスマホを操作している」という人も多いかもしれませんね。

実は、この対応は逆効果であることがわかっています。

人間の脳は、夜ベッドに入って眠る体験を繰り返すことで「ベッドは眠る場所である」と学習していきます。いわゆる条件反射です。すると、夜ベッドに入ると自然に「眠気が訪れる」ようになるのです。

しかし、ベッドの中で眠る以外のことをすると、脳は次第に「ベッドはスマホを操作する場所」「ベッドはテレビを見る場所」と認識するようになります。そうすると、当然ながらベッドに入っても眠気はやってきません。

眠れないときの対処法

眠れないときは思い切ってベッドから出てしまいましょう。ベッドの外で読書をしたり飲み物を飲んだりして、眠気がさしたらベッドに戻ればいいのです。「それでは睡眠不足になってしまうのでは?」と思われるかもしれませんが、1-2日の不眠で健康を害することはまずありません。睡眠習慣を見直して、不眠を解消することを優先しましょう。

睡眠に関するヒントとして、厚生労働省から「健康づくりのための睡眠指針」が示されています。ご興味のあるかたは、ぜひ検索してみてください。

健康づくりのための睡眠指針2014 ~睡眠12箇条~

1.良い睡眠で、からだもこころも健康に。

2.適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。

3.良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。

4.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。

5.年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。

6.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。

7.若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。

8.勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を。

9.熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。

10.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。

11.いつもと違う睡眠には、要注意。

12.眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を。

※認知行動療法は、認知(考え)と行動の変容を促し、こころの問題を解決する心理療法です。

千葉⼤学で2019年4⽉に⽴ち上げた「簡易(低強度)認知⾏動療法的アプローチによる相談⽀援を⾏うメンタルサポート医療⼈養成プログラム」では、対⼈援助職の⽅々を⽀援しています。

2023年度より千葉⼤学発ベンチャー「株式会社メンサポ」が上記の教育⽀援事業を引き継ぎました。

認知行動療法を学ぶコースにご興味のある方は CBTラーニングとは をご覧ください。

CBTマガジン一覧に戻る

悩みを解決へ導く
認知行動療法を
学んでみませんか?

CBTラーニング申し込み